珪藻トピック

 珪藻の研究には、分類・進化系統や生態など、珪藻そのものを研究する分野の他、珪藻を利用して地質年代や水質・環境を判定する研究、水産への関わりを追求する研究など、様々なものがあります。「珪藻トピック」では、珪藻を専門としない研究者や、広く一般の方でも楽しめるトピックを、本学会会員がわかりやすく紹介します。トピックは2~4か月に1回の割合でホームページ上で更新される他、一部は毎年末に発行される学会誌Diatomにも掲載されます。
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第6回:珪藻はいかにして海水からCO2を取り込んで光合成するか?

2014年10月7日掲載  
 筆者:松田 祐介
■珪藻におけるBiochemical CCMの可能性?
 2000年にプリンストン大学のグループが海洋性中心目Thalassiosira waissflogiiで機能的なC4型光合成経路の存在を報告し、その後、この種ではBiophysicalとBiochemicalなCCMが 併存していると報告しています。しかしながら、生理学的なレベルでC4の証拠がある程度認められている種は..,,,,,

第5回:過去の巨大地震を知る ―そのとき珪藻化石の果たす役割は?―

2014年7月7日掲載  
 筆者:澤井祐紀
■泥炭層は自然が残した古文書
 過去の地震や津波を示す地質学的な証拠は様々なものがあります。例えば、地震動による液状化の痕跡や、 津波によって運ばれた巨大な礫(大きな石)などです。私は、そうした様々な種類の証拠の中でも、泥炭( でいたん)と呼ばれる地層の中に残されている地震と津波の証拠に注目しています。泥炭とは、植物類が死んだあと、その遺体が分解されずに..,,,,,

第4回:珪藻研究を広げるナノテクノロジー

2014年4月2日掲載  
 筆者:梅村和夫
■ナノテクノロジーで研究が変わった
 20世紀の終わりごろから、ナノテクノロジーという言葉が聞かれるようになりました。ナノテクノロジーは、ナノレベルで物質を作ったり、加工したりする技術のことです。ナノレベルまできちんと設計してモノづくりをすることで、さまざまな製品の性能が向上しました。また、ナノテクノロジーを生物の研究に応用することで、今まで測れなかったものが測れるようになるなど、,,,,,,

第2回 川の生物の命を支える珪藻

2013年9月5日掲載  
 筆者:阿部信一郎
■珪藻を食べる魚
 珪藻は様々な川の生物の食べ物となって、その命を支えています。川虫と呼ばれるカゲロウやトビケラの 仲間の幼虫も珪藻を主な食べ物としています。 また、川虫だけでなく魚も珪藻を食べています。日本の川や湖沼では、珪藻だけでなく川虫などいろいろな生物を食べる雑食性のコイ科の魚が多く見られ ます,,,,,,

第1回 珪藻の化石から過去の環境を探る

2013年7月19日掲載  
 筆者:廣瀬孝太郎
■地層から過去の地球環境を知る
 過去の環境(古環境)を知ることは、未来の地球環境を考える上でとても大きな意味を持ちます。なぜなら、未来を予測するためには、過去に起こった出来事の規模や繰り返し性を知ることがたいへん重要だからです。しかし、人類が環境に関する観測記録を蓄積し始めたのは、地球の長い歴史から比べると、ごくごく最近のことであるため、過去の地球環境が長い時間をかけてどのように変化してきたかを知る手段は非常に限られています。地層を解析することは,,,,,,,